2016年11月02日

280:Botanical Hanger 


現在表参道で展示させて頂いているBotanical Hangerdesignboomをはじめ、複数の海外メディアに取り上げられています。宜しければご覧下さい。
植物の中では比較的後発に誕生したランは今まさにカンブリア紀を迎えたかのように自由で活発な進化の時期を迎えています。その姿はまさに魅惑的です。
しかし、私は日本のランがおかれている状況を見て「針金で人工的に造形され、形式化した祝い花としてのランがどれだけの人を喜ばせることができているのだろうか?そもそもその花は幸せなのだろうか?」または「多様なランが存在する中、三本立ちの白い胡蝶蘭ばかりが目立っているが、現代空間にそれを合わせるのは難しいのではないか?」というような疑問を抱えていました。
そんな中、ランの生産量が日本一である私の地元 愛知県でラン農家さんや花小売業者の方と知り合う機会がありました。
彼らはランの可能性を信じつつ、現状を打破する必要性を強く感じていることが分かり、デザイン業の立場から何かお手伝いできないかと提案させて頂いたのがBotanical Hangerです。
パリのFour Seasons Hotelの中庭に無数のランが根を丸出しにした状態で吊るされているのを見て衝撃を受け、ラン本来の美しさが日本ではまだまだ認知されていないことに気付いたこともこのプロジェクトの動機になりました。
昨年ランの原産地であるタイを訪れました。タイではランの自然の姿を目にしたのですが、それがFour Seasons Hotelの中庭で見た景色のままに、根を丸出しにして木に着生するように吊り下がっていました。
自然のランは針金によって造形されたランよりも遥かに美しく、感動したことを覚えています。その美しい姿そのままに日本の住空間に飾ることができないかと考えました。
土を必ずしも必要とせず、比較的乾燥にも強いランは衛生的な空間を好む日本の住空間に相応しいラン自身が我々を後押ししてくれました。
ただし、日本の住空間では壁や天井に穴を空けることが好まれません。何かを吊り下げる場合、コートハンガーにコートを掛けるように何らかの什器が必要であり、それを形にしたのがこのBotanical Hangerです。
掛けられる植物が主役ですから什器は極限までシンプルなデザインでまとめています。
製品のデザインだけでは無く、パッケージデザインやWEBデザイン等も担当させて頂きました。現在テスト的に名古屋の花屋さんが実店舗とネットで販売をはじめ、来年初夏頃から全国で販売が開始される予定です。

Bh



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